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【本紹介】AIvs教科書が読めない子どもたち
カンタンに要約します。
シンギュラリティは来ない
シンギュラリティ(Singularity)とは
「AI(人工知能)が人間の知能を超えるレベルまで発達すること」です。
高度なAIを AI自身が作り出すことで 人間を征服するような世界
そんなSF映画のような未来は来ない と筆者は言及しています。
なぜなら AIには決定的な限界があるからです。

AIは「意味」を読み取れない
「この近くのイタリア料理の店を教えて」
「この近くのイタリア料理以外の店を教えて」
この2つの文章の違いは明確ですよね。
そんなのめんどくさい!という思いは置いといて 2つの質問の意味は理解できると思います。
しかし これをAIは判別できないそうです。
なぜなら 文章全体をみて意味を見つけ出す ということができないからです。
siriなどの音声認識機能は 文章を単語ごとにしか読み取ることができません。
「この近く」「イタリア料理」「以外」「店」「教えて」
それぞれの単語だけを読み取って 過去データを検索して答えを出しているにすぎないからです。
だから「以外」は 統計的にも意味的にもはじかれてしまうのです。
AIの正体は「計算する機械」ですので
「論理」「確率」「統計」の3つ以外のことはできないのです。

AIは人間のライバル
だから人間を超えることはないから安心していい
と筆者は言っているわけではありません(笑)
AIにできないことを すべての人間ができるわけではないからです。
本書では「読解力」を例に説明されています。
中高生相手に 基礎的読解力テストを行ったところ 正答率は約30%だったそうです。
スマホ SNSの普及で 読書の習慣や直接のコミュニケーションの機会が少なくなっていることが原因だと考えられていました。
まずやれることとして「読解力」を伸ばすことが急務であると筆者は言及しています。

感想
この本を読み終えて
「自分が思ったこと・考えたことを書く」という行為自体が人間力を育むと思いました。
聞いたこと・学んだことをただ横流しするのではなく
自分のアタマに詰め込んで 過去の知識・経験と混ぜてできたモノを アウトプットする行為
インプット→アウトプットの流れのなかで
「いかに自分ごととして色を付けていけるか」
それを考えることが大切だと思いました。
これから技術進歩が加速し 単純作業はどんどんロボットに任せられるようになります。
そのなかで「ヒトにしかできない仕事はなんなのか」
考えて行動することが求められるなぁと思いました。